改正電子帳簿保存法 本格施行パート1)|埼玉県川口市の税理士・会計事務所

COLUMN

2024.01.29

税務検討

改正電子帳簿保存法 本格施行パート1

 

令和6年1月より、電子帳簿保存法の本格施行となりました。
当初、令和4年1月から施行された同法ですが、「すべての会社が対応するのは難しそうなのでもう少し待ちましょう」ということで令和5年12月まで2年の準備期間が設けられていたものです。

しかし、令和5年後半に入り、国税庁から「やはりまだ難しそうなので、一定の場合は完全にできてなくても認めます」ということが発表され、そのまま令和6年1月からのなんとも言えない運用開始になってしまいました。

ここで改正電子帳簿保存法をおさらいさせていただきます。改正では、アマゾン等オンラインで購入した場合の領収書データやメールで受け取る請求書データを「電子取引」として定義づけ、「電子取引については、①改竄されない方法で②後から所定の項目で検索できるように保存しなさい」という内容でした。できていない場合には、青色申告承認の取り消しなど極めて重い罰則が課されます。

つまり、「最初から電子データだった経理書類は、検索可能なデータで保存し、出来ていなければ青色申告を取り消します」ということになります。

中小企業大パニックのかなり面倒な法律でしたが、上記の通り昨年後半改めて発表があり、次の3つの要件が満たされれば、検索等できなくてもOKということになります(電子帳簿保存法施行規則第4条第3項)。
①相当な理由があって真実性の確保や検索条件を満たすことが難しいこと
②データをプリントアウトした紙を適宜保存しておくこと
③求められればダウンロードして電子データを提供すること

この3つの要件をみて、おそらく実務をされる方が気になるのは「①相当な理由とは?」ということであろうと思います。税理士として気になるのは、③ですが、こちらに関しては明日以降のパート2で記載したいと思います。

では、検索要件を満たさなくて良い①の相当な理由とはどういったものでしょうか。

これについては、昨年国税庁が発表した電子帳簿法保存通達7−12電子帳簿保存法一問一答 問61において、明らかにされています。

長いので要約すると、相当な理由とは人材不足、ワークフローの未整備、資金的な問題です。
こういった事情があり、データを紙で保管し、税務調査の際にダウンロードして電子データを提供することができれば、改正電子帳簿保存法へ対応ができていなくとも罰則はありません。

ただし、ホッと胸をなで下ろすのは、早いかもしれません。これにより、調査実務がかなり当局有利になってくるであろうと、私は感じます。長くなりましたので、その辺りはパート2をご確認ください。

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