ペポルインボイス
聞き馴染みのない用語だと思います。インボイス(請求書等)の言葉から何らかの経理書類であろうというのが、私がこの言葉を知った時の印象でした。
ペポルインボイスとは
ペポルインボイスは、デジタルインボイスの一つで、受発注書や請求書がペポルという国際標準規格の使用によって作成されたものです。
日本でも、デジタル庁が今後の受発注書、請求書、領収書等をペポルインボイスによって統一する方向で進めておりますので、徐々に名前が知れ渡ってくるのだと思います。
ペポルインボイスはどのようなものか
ここでデジタルインボイスについて少しだけご説明させていただきますと、一般的に知られている電子インボイスとは定義が少しずれるものです。電子インボイスは、たとえばPDFの請求書をメールで送る場合の、その請求書が該当します。電子インボイスは、通常、これまでの紙のインボイスと同様に人が作り、人の手を介して、人に渡すものがほとんどです。
ペポルインボイスは、電子インボイスの定義に含まれるものではありますが、さらに要件定義が限定され、人の手を介さずして、システムからシステムへ情報が伝達することになります。
ペポルインボイスのメリット
これにより、これまで請求書発行側は、請求書の発行、送付、会計処理の一連の行為を人を介して行っておりましたが、発行作業後は会計システムへの自動仕訳が生成され、総勘定元帳への記載(取り込み処理)をするだけでOKということになります。
また、請求書受領側も、受領、会計処理、支払、保存を人の手を介さずして、受領ボタンを押すことで仕訳生成まで自動的に処理されます。おそらく銀行システムと会計システム(ペポルインボイスシステム)を連携することで、支払準備までが自動的に生成されることになるでしょう。
また、請求書発行側はこれまで請求書を84円などの通信料を支払って送っていたものが、システム会社へ支払う40円程度の費用で送れることになります。月に1,000枚の請求書を送付している会社にとっては、年間50万円程度の固定費削減となりますから、メリットの一つといえるでしょう。
ペポルインボイスの今後の流れ
まだ言葉も報道されていない状況ではありますが、今後日本のデジタル庁が大手ゼネコンや大手メーカーなどと協働して導入を進めていき、その下請会社が取引のために導入する流れになろうかと思います。
システムが確立し、大手ゼネコン・メーカー、会計システム会社、金融機関の準備が整えばあっという間に整備されてくるのではないでしょうか。
大変便利なシステムではありますし、人手不足が続くであろう経理業務の効率化・省力化に多大な貢献があるものですから、是非とも迅速な整備をしていただければありがたいところです。ペポルインボイス導入(経理業務構築)のご相談は、是非中山&パートナーズまでいただければ、経理業務の効率化からご支援してまいります。
記:中山