相続税はいくらからかかる? 基礎控除と計算方法をわかりやすく解説)|埼玉県川口市の税理士・会計事務所

COLUMN

2026.03.12

税務検討

【相続の基礎】相続税はいくらからかかる? 基礎控除と計算方法をわかりやすく解説

「親が亡くなったけれど、うちは相続税がかかるのだろうか?」
当事務所にも、こういったご相談が多く寄せられます。

相続税は、すべての方にかかるわけではありません。まず「基礎控除」という仕組みを知ることが大切です。この記事では、相続税がいくらからかかるのか、基礎控除の計算方法と合わせてやさしく解説します。

① 相続税がかかる人はどれくらいいる?

実は、亡くなった方全員に相続税がかかるわけではありません。国税庁のデータによると、相続税の申告が必要となるのは、亡くなった方のうちおよそ9〜10人に1人程度です。

多くの方は「基礎控除」の範囲内に収まり、申告自体が不要になります。まずは基礎控除の金額を確認してみましょう。

② 基礎控除とは?

相続税には「基礎控除額」という非課税枠があり、遺産の総額がこれを下回れば相続税はかかりません。

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

たとえば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人であれば、

計算例
3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円
→ 遺産の総額が4,800万円以下なら、相続税はかかりません。

③ 相続財産の「総額」に含まれるもの

基礎控除と比較する「遺産の総額」には、預貯金・不動産・株式だけでなく、以下のものも含まれます。

  • 生命保険金(ただし「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税)
  • 死亡退職金(同じく「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税)
  • 亡くなる前3〜7年以内に贈与された財産(例外有)
  • 名義預金(実質的に被相続人の財産と認められるもの)
⚠️ 「名義は子どもになっているけれど、実際には親が管理していた預金」は相続財産に含まれる可能性があります。思わぬ課税につながることがあるため、注意が必要です。

④ 相続税の税率と速算表

基礎控除を超えた部分(課税遺産総額)に対して、以下の税率が適用されます。

課税遺産総額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

ただし、この税率はまず「各相続人が法定相続分どおりに取得したと仮定して」計算します。実際の分け方とは別に計算する点が、相続税の難しいところです。

⑤ 税理士に相談するタイミング

以下のようなケースでは、早めに税理士にご相談されることをおすすめします。

こんな方はご相談ください
  • 遺産に不動産が含まれる(評価が複雑になりやすい)
  • 基礎控除ギリギリで、かかるかどうか判断できない
  • 生命保険や退職金を受け取った
  • 亡くなる前に贈与を受けていた
  • 申告期限(相続開始から10ヶ月以内)が近い

まとめ

相続税は「基礎控除を超えた分だけにかかる」税金です。まずは法定相続人の人数を確認し、基礎控除の金額と遺産総額を比べてみましょう。

ただし、不動産の評価や名義預金の扱いなど、ご自身だけでは判断が難しいケースも少なくありません。少しでも不安があれば、お気軽にご相談ください。


???? 参考法令・国税庁タックスアンサー
根拠・出典 内容
相続税法第15条 遺産に係る基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)
No.4102 相続税がかかる場合(基礎控除と課税遺産総額)
No.4152 相続税の計算方法
No.4155 相続税の税率(速算表)
No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金(500万円×法定相続人の数の非課税枠)
No.4158 配偶者の税額の軽減(1億6,000万円または法定相続分まで非課税)
No.4124 小規模宅地等の特例(居住用宅地の評価額を最大80%減額)

※ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は国税庁ホームページおよびe-Gov法令検索にてご確認ください。

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