金融機関との付き合い方)|埼玉県川口市の税理士・会計事務所

COLUMN

2026.03.14

決算申告

金融機関との付き合い方

この記事では、経営者の皆さんにぜひ知っておいていただきたい「銀行との付き合い方」について、記載をします。

関与先の皆さまと日々お話ししていると、「声をかけてきた銀行から借りればいい」と、銀行選びをあまり深く考えていない経営者の方が意外と多いと感じます。融資提案をしてくれた銀行を頼るのは自然なことのように見えますが、実はそこに落とし穴がある気もします。

メイン行とサブ行の区分

銀行には「メイン行」と「サブ行」があります。銀行員が重視しているのは、融資残高やシェアの大きさだけではありません。もっとも重要な指標は「決済がどの程度あるか」なのです。

決済とは、当座預金での手形・小切手の決済やクレジットカードの引き落とし、売掛先からの入金、仕入先への支払い、従業員の給与支払いなどを指します。決済が集中している銀行は企業の資金繰りを把握しやすくなるため、銀行の3大業務(預金・融資・決済)をフルに担える関係になれるわけです。

メイン行とサブ行の融資残高・シェアが逆転してしまうと、銀行員からは「何も考えていない経営者」と見られてしまうこともあります。特に売上高が5億円を超えてくると、どこかをメイン行に決めない場合、いざ融資が必要になった段で各行がお見合い状態でリスクを取ってくれない(融資をしてくれない)ということもありえます。

信用保証協会への直接交渉のリスク

また、「銀行を経由せずに直接、信用保証協会へ行けばいい」と考える経営者の方もいらっしゃいます。確かに保証承認を先に得られれば融資が受けやすくなる、という発想は理解できます。

ただ、信用保証協会付き融資であっても、実は銀行は20%のリスクを負っています。保証がついているからといって、銀行が必ずしも融資を実行するわけではありません。また銀行員は、代位弁済が増えることを嫌います。直接交渉で保証承認を先に得た企業は、むしろ融資を受けにくくなることもあるようです。

基本はやはり、まず銀行経由で信用保証協会付き融資を申し込むこと。もし銀行に断られて納得がいかない場合は、直接、信用保証協会へ出向いて相談してみる、という順番が大切だと思います。


私自身、税理士としてお客様の資金繰りに向き合う場面が多くあります。「なぜあの銀行との関係がうまくいかないのだろう」と感じるケースでも、こうした基本的な視点を整理するだけで、見えてくるものが変わることがある気がします。

最も大事なこと

銀行との関係は、日頃の積み重ねがとても大切です。特に適切な決算の積み重ねとその説明を経営者がしっかりとできるか。もちろん、大きな数字や方向性を説明することができれば十分で、詳細は税理士事務所に確認してほしいということで構いません。その経営者の数字に対する姿勢を金融機関はしっかりと見ています。

記:中山