【相続税の基礎】相続税の計算方法の簡単な説明)|埼玉県川口市の税理士・会計事務所

COLUMN

2026.03.18

税務検討

【相続税の基礎】相続税の計算方法の簡単な説明

「うちの場合、相続税はどのくらいかかるんだろう?」
相続を気にされている方の主なご心配の一つはこれだと思います。

相続税には「速算表」という税率表があり、それをもとに計算します。ただし計算の手順が少し特殊なため、この記事でステップごとにわかりやすく解説します。

① 相続税の計算の流れ(全体像)

1
遺産の総額を計算する
不動産・預貯金・株式・保険金などを合計します。
2
基礎控除を引く
3,000万円+600万円×法定相続人の数を差し引きます。
3
課税遺産総額を法定相続分で分ける(仮計算)
実際の分け方ではなく、法定相続分どおりに分けたと「仮定」して計算します。
4
各人の税額を速算表で計算 → 合算
速算表の税率を各人の取得額に適用し、合計します(相続税の総額)。
5
実際の取得割合に応じて各人に配分
④の相続税の総額を、実際の遺産分割割合に応じて振り分けます。

② 相続税の速算表

各人の法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超〜3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超〜5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超〜1億円以下 30% 700万円
1億円超〜2億円以下 40% 1,700万円
2億円超〜3億円以下 45% 2,700万円
3億円超〜6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

③ 計算例

【ケース】遺産1億円、相続人は配偶者と子ども1人

基礎控除:3,000万円+600万円×2人=4,200万円

課税遺産総額:1億円−4,200万円=5,800万円

法定相続分で分けると(仮計算):
配偶者:5,800万円×1/2=2,900万円 → 税率15%、控除50万円 → 385万円
子ども:5,800万円×1/2=2,900万円 → 税率15%、控除50万円 → 385万円

相続税の総額:385万円+385万円=770万円

※ここから配偶者控除などの各種特例を適用することで、実際の納税額は大きく下がる場合があります。

⚠️ 「配偶者の税額軽減」を使えば、配偶者が取得した財産が法定相続分または1億6,000万円以内であれば、配偶者の相続税は原則ゼロになります。ただし、申告は必要です。

④ 不動産は「評価額」で計算する

不動産は市場での売買価格(時価)ではなく、「路線価」や「固定資産税評価額」をもとに計算します。また、小規模宅地等の特例を適用すると、自宅の土地の評価額を最大80%減額できます。

この評価額の計算が土地の形によって複雑になることがあるため、不動産がある場合は特にご相談をおすすめします。

⑤ 税理士に相談するタイミング

こんな方はご相談ください
  • 遺産の概算を知りたい(相続税の試算)
  • 不動産がある(評価が複雑になりやすい)
  • 特例(配偶者控除・小規模宅地など)を使いたい

まとめ

相続税の計算は、ステップごとに整理すると理解できます。ただし実際には評価の問題や各種特例の適用など、専門的な判断が必要な場面が多くあります。まずは概算だけでも把握したいという方も、お気軽にご相談ください。


???? 参考法令・国税庁タックスアンサー
根拠・出典 内容
No.4155 相続税の税率(速算表)
No.4152 相続税の計算方法(法定相続分による仮計算)
No.4102 相続税がかかる場合(基礎控除の計算)
No.4158 配偶者の税額の軽減
No.4124 小規模宅地等の特例

※ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は国税庁ホームページおよびe-Gov法令検索にてご確認ください。

 

テーマ: